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癇癪への具体的な対応ステップをプロが解説します!

スーパーで泣き叫ぶわが子、どうすればいい?癇癪への具体的な対応ステップを

【現役放デイ職員、児童発達支援管理責任者が解説】

こんな場面、心当たりありませんか?

スーパーのお菓子売り場で、「買って!」「買って!」と泣き叫ぶ我が子。

まわりの視線が痛い。「早く泣き止んで…」と焦る気持ちと

「甘やかしたらダメだよね」という葛藤が同時に押し寄せてくる。

なだめても、抱き上げても、余計に激しく泣く。

最終的にはこちらの方が疲れ切ってしまって、なんとかその場をやり過ごすだけで精一杯——。

家の中でも、着替えがうまくいかない、ゲームをやめられない、思い通りにならないことがあるとひっくり返って泣く。

そんな毎日に、「私の対応が悪いのかな」「この子は他の子と違うのかな」と、一人で悩んでいる親御さんは、実はとても多いです。

そんなことありませんよ!

ママ、パパは毎日毎日仕事をして家事もしつつ

子どもとも全力で関わっていると思います。

私は児童・障がい福祉の現場で11年間働き、放課後等デイサービスの職員として、癇癪の強い子どもたちと日々関わっています。

そして自分自身も2児の父として、まさに同じ場面に何度も直面してきました。

この記事では

「なぜ癇癪が起きるのか」という仕組み

「その場でできる対応」

「日頃からできる予防」

などを、現場での経験も交えながら、できるだけ具体的にお伝えします。

癇癪は「困った行動」ではなく「困っているサイン」

まず一番大切な考え方からお伝えします。

癇癪は、子どもがわがままで起こしているものではなく、

子ども自身が「うまく処理できない気持ち」を抱えて困っているサインです!

大人は「言葉」で気持ちを整理して伝えることができます。

しかし小さい子どもは、脳の発達段階として、感情をコントロールする力(前頭前野の働き)がまだ未熟です。

悔しい、悲しい、思い通りにならない——そうした感情が処理しきれずにあふれ出したものが、癇癪という形で表れているだけなのです。

「困らせる子」ではなく「困っている子」。

この視点に立てるかどうかで、その後の対応が大きく変わってきます。

癇癪が起きやすい3つの引き金

現場でよく見られる、癇癪の代表的なきっかけを整理します。

自分の子どもに当てはまるものがないか、振り返ってみてください。

① 疲れ・眠気・空腹

夕方や外出後など、

心身が疲れているタイミングは、感情のコントロール力が特に落ちやすい時間帯です。

『魔の夕方時間』という言葉があるほど、多くの子どもに共通する傾向です。

② 見通しが立たない不安

「あとどれくらいで終わるのか」

「次に何が起きるのか」がわからないと、子どもは強い不安を感じます。

急な予定変更や、終わりの見えない待ち時間は、癇癪の大きな引き金になります。

③ 「自分でやりたい」気持ちが叶わない

特に2〜4歳ごろは、「自分でやりたい」という気持ちが強く育つ時期です。

それを大人の都合で止められたり、うまくできなかったりすると、強い悔しさとして爆発することがあります。

癇癪が起きた「その場」でできる3つの対応

まずは、実際に癇癪が起きてしまったときの対応です。

対応1:安全を確保して、少し離れて見守る

癇癪の最中は、言葉での説得はほとんど届きません。

まずは頭をぶつけそうな場所から離す、物を投げても危なくない場所に移動するなど、安全確保を最優先してください。

そのうえで、無理に抱きしめたり、大声で制止したりせず、少し距離を取って見守ることが効果的なことが多いです。

「泣き止ませなきゃ」と焦るほど、大人の緊張が伝わり、逆に長引くこともあります。

そして、泣いてしまうとついつい、焦ってしまう気持ちは非常に強く感じます。

子どもが外で泣いていても

「子どもは泣くのが当たり前だからね〜」とみんなが思ってくれるだけで

過ごしやすい世の中になるのにと思います。

対応2:気持ちを代弁する、ただし説得はしない

「悔しかったね」「もっと遊びたかったんだね」など、

今子どもが感じているであろう気持ちを、短い言葉で代わりに言葉にしてあげてください。

言葉で伝えることで、子どもの耳で情報を得ようとします。

しっかりと整理して、落ち着ける子が多いです。

ここで大事なのは、「でも我慢しようね」と続けて説得しないことです。

癇癪の真っ最中は、まだ気持ちを整理できる状態ではありません。

まずは気持ちを認めるところで止めておくのがポイントです。

対応3:落ち着いてから、短く振り返る

癇癪が落ち着いたら、その場で長々と説教する必要はありません。

「さっき、悲しかったんだね。今度は言葉で教えてくれると嬉しいな」くらいの、短い一言で十分です。

長く伝えれば、子どもはすぐに理解してくれるというわけではありません。

長い説教は、子どもの記憶にはほとんど残らず、むしろ「怒られた」という印象だけが残ってしまいます。

癇癪を減らしていくための、日頃からのスモールステップ

その場しのぎの対応と合わせて大切なのが、癇癪そのものが起きにくい状況を、日頃から少しずつ作っていくことです。

ステップ1:見通しを「見える化」する

「あと5分でおしまいだよ」と口で言うだけでなく

◉タイマーを使ったり

◉時計の針を指さす

視覚的に終わりが見えるようにしてあげてください。

特に、時間の感覚がまだ育っていない子には、言葉より視覚情報の方がずっと伝わりやすいです。

ステップ2:選択肢を与えて「自分で決めた」感覚を作る

「これをやりなさい」という一方的な指示より〜〜

「AとB、どっちにする?」という選択肢を用意すると

子どもの「自分でやりたい」気持ちが満たされ、癇癪が起きにくくなります。

小さなことでも、自分で選んだという感覚は、子どもの気持ちを大きく落ち着かせます。

ステップ3:癇癪が起きる前の「サイン」を見つけておく

多くの子どもは、癇癪が爆発する直前に

なんらかのサイン(表情がこわばる、声が高くなる、動きが荒くなるなど)を出しています。

日頃から観察して、そのサインに気づけるようになると

爆発する前に場所を変える、休憩をはさむといった予防的な対応がしやすくなります。

これは、常日頃様子を見ているママやパパがサインを見るべきです。

ステップ4:うまく気持ちを伝えられたときを、しっかり認める

癇癪を起こさずに「イヤだった」「悲しかった」と言葉で伝えられた瞬間があれば

それを見逃さずにしっかり褒めてあげてください。

「言葉で教えてくれてありがとう、よくわかったよ」と伝えることで

子どもは「泣き叫ばなくても、気持ちは伝わるんだ」という成功体験を積み重ねていきます。

やってしまいがちだけど、逆効果になりやすい対応

良かれと思ってやってしまいがちな対応の中には、実は癇癪を長引かせやすいものもあります。

  • その場しのぎで要求を全部通す:一時的には収まりますが、「泣けば通る」という学習につながりやすくなります

→誤学習といわれることです。誤った学習をしてしまうことで

よくない行動が強化されることです。

  • 感情的に怒鳴る:大人の感情が高ぶるほど、子どもの興奮も収まりにくくなります

→感情的になって怒っても子どもには何も響きません。

子育てをしていると、これは難しいかもしれませんが、とても大切なことです。

  • 人前で恥をかかせるような言葉をかける:「みんな見てるよ、恥ずかしいよ」という言葉は、子どもの自己肯定感を傷つけるだけで、行動の改善にはつながりにくいです

大人も人間なので、毎回完璧に対応するのは不可能です。うまくいかない日があっても、「次はこうしてみよう」と切り替えられれば十分です。

こんな様子が続くときは、専門機関への相談も選択肢に

多くの癇癪は、成長とともに落ち着いていきます。

ただし、以下のような様子が続く場合は、発達相談の窓口や、児童発達支援・放課後等デイサービスなどの専門機関に相談するタイミングかもしれません。

  • 癇癪の頻度や激しさが、年齢が上がっても変わらない、あるいは強くなっている
  • 自分や周りを傷つける行動(頭を叩く、物を壊すなど)が伴う
  • 家庭だけでなく、園や学校など複数の場所で同じように強い癇癪が見られる
  • 親子ともに、日常生活にかなりの負担を感じている

専門機関に相談することは、「うちの子はおかしいのかも」という不安を確かめるためのものではなく

その子に合った関わり方のヒントをもらうためのものです。早めに相談することで、家庭での対応もぐっとやりやすくなります。

まとめ:癇癪は「困っているサイン」、対応は積み重ねでいい

癇癪への対応をまとめます。

その場での対応

  • 安全を確保して、少し離れて見守る
  • 気持ちを代弁する(説得はしない)
  • 落ち着いてから、短く振り返る

日頃からの予防

  • 見通しを見える化する
  • 選択肢を与えて「自分で決めた」感覚を作る
  • 癇癪前のサインを見つけておく
  • 言葉で伝えられたときをしっかり認める

一度にすべてはできなくて当たり前です。

今日は「見通しの見える化」だけ試してみる、それだけでも十分な一歩です。

癇癪は子どもが困っているサインであると同時に、少しずつ気持ちの伝え方を学んでいる成長の過程でもあります。

焦らず、子どものペースに合わせて、一緒に乗り越えていきましょう。

コツは、一歩引いた場所にいることを想像すると

「はいはい、これね」と心に余裕を持って関われるようにもなります。

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